2004年秋 東北への旅
9月26日
6時過ぎに目を覚まして外を見てみれば、かなり暗い色の曇り空です。
ノンビリ食事&支度して、今日は8時前の出発になりました。
今日の予定は、三陸海岸沿いを北上するのがメインですが、ただただ真っ直ぐ進むのではなく多少は内陸に入るつもり。
まずはR45を北上してから県道197に折れ、北上川沿いを進みます。 「雄大な眺め」と紹介されていたので、海沿いのR398を進むルートををパスしてわざわざ来たのですが、この空の色では雰囲気も暗く、爽快感・開放感も今ひとつ。 ここからR398経由で、北上川河口を経て海沿いを進みました。 河口を過ぎると交通量が極端に少なくなり、信号もほとんどなくて、この先R45に合流するまで自分のペースで快適に走ることができたので、ちょっとだけ満足。 |
R45は三陸海岸のメインルートなのでクルマの量も多く、しかも流れは速い・遅いが入り乱れる、私の一番嫌いなパターンに。
雨もパラパラ降ってきたりと、やや我慢の走行で1時間強、陸前高田市の道の駅・高田松原まで来たところで一休みです。
ここで、私の旅では珍しいのですが、この先3日分の宿を予約するべく、電話攻勢?です。
(本当は昨日の宿から電話するつもりだったのですが…)
まずは、今回の旅の後半の主目的でもある、青森の温泉宿に連絡を入れます。
事前の確認では「平日なら大丈夫でしょう」と言われていたとおり、問題なく予約OKでした。
次に今日の宿。
昨日の段階で今日の予定を立てたときに、あるサイトに「夕食に海の幸が満載」と紹介されていた民宿のことを思い出し「そこに泊まろうか…」と思ったものの、名前も電話番号も分からない。
(昨日ネットに接続できれば簡単に調べられたのですが…)
そこで手持ちの資料から、その民宿が建つ地区の観光協会に電話してサイトの記憶を頼りに問い合わせてみたところ、おそらく間違いない…という1軒の民宿の連絡先を教えてもらいました。
しかしながら電話してみると、なんと今日はお休みとのこと。
残念ですが、それならば今日は寄り道中心で進むことにして、宿はいつものようにもっと後で決めることにしました。
まずは、大船渡市の末崎半島の先端にある、碁石海岸を目指します。
20分ほどで到着しましたが、空模様も回復傾向で、このままなら雨の心配はしなくても大丈夫そうなので一安心。
まずは、南にある灯台の方向へ。 灯台自身はひっそりとした佇まいですが、その先にある展望台は海の岩場に迫り出して造られており、大きく広がる絶景が見渡せるようになっていました。 これで青い空が広がっていれば、海の色も映えて最高なのですが… |
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海沿いの遊歩道を北に進んだところにある、雷岩です。 写真中央下の、白波が立っているあたりが奥に凹んでいて、そこに波が打ち寄せると「ドーン」という感じの独特の音が出るのですが、波の当たるタイミングによって?は、ビックリするくらい雷に似た音がします。 この場所を後にする際も、背中から聞こえて来た音にドキッとさせられました。 |
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遊歩道をさらに進むと、大浜という波打ち際の海岸まで下りていくことができます。 碁石海岸の由来どおりの、ちょっと黒っぽい石(写真右下)で埋めつくされているこの海岸、砂浜ではなくて「石の浜」であるため、打ち寄せた波が引くときに「シャーーー」という感じの、あまり他の海岸では聞いたことのない乾いた高い音が鳴るのが印象的でした。 |
碁石海岸で1時間ほど過ごした後は、R45に戻って北上を続けます。
大船渡の先では、三陸道の無料供用区間の方を通りますが、対向車も含めて全くガラガラ。
開通区間が広がって有料化される暁には、採算が取れるレベルの交通量が見込めるのでしょうか…
12時半に釜石に到着。
天気は相変わらずですが、この先は以前から気になっていた北上山地の荒川高原を訪れることにして、ここからR283を遠野方面に折れます。
釜石から遠野へは、R283はループ橋、沿って走るJR釜石線も半ループ状の区間があるほどの険しい山越え区間なのですが、運良く前後にクルマがいなくなったので、マイペースで一気に上っていくことができました。
小1時間で遠野着。
ここは民話の里であり、いろいろ見どころはあるのですが、まずは荒川高原へ急ぐことにして、R340に折れて北進します。
R340、途中からは未改良区間になり道幅がぐっと狭くなりますが、山道をノンビリ走りたい私にとってはむしろ望むところ。
峠を越え、川井村の江繁からは県道25へ。
早池峰山麓を目指す薬師川沿いの道はいっそう狭くなり、山奥の雰囲気がますます濃くなっていきます。
県道を20分弱で、荒川高原への林道入口までやって来ました。 ここから始まる川井住田大規模林道は全区間2車線の舗装林道ですが、この大規模林道が開通するまではハードなダートの林道だったそうです。 川沿いの道から一転、登りの連続で一気に高度を上げていき、視界も少しづつ広がっていくのですが、霧が出てきてしまい見晴しが良くありません。 牧場の中をアップダウンを繰り返しながら走り抜けていく区間に入っても、爽快感もいまひとつ。 楽しみにしていただけに、ちょっとガッカリ… さすがに標高が1000m近くになると、早くも紅葉が始まっていて、ちょっとだけ気分が和みました。 |
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結局、林道を一気に遠野市側まで下りきってしまいました。 さすが民話の里だけあって、バス停も非常に雰囲気が出ています… このあたりで、今日は釜石泊にすることに決め、予約を取りました。 あとは時間の許す限り、遠野界隈をウロウロします。 まずははR396を経由して、西隣の宮守村を目指します。 |
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宮守村のR283にある道の駅みやもりの向こう側に、アーチ形状の美しい橋が見えています。 このJR釜石線の宮守川橋梁は通称「めがね橋」と呼ばれていて、宮沢賢治の童話「銀河鉄道の夜」の世界を彷彿とさせるものがあります。 列車をバックに撮りたかったところですが、小1時間近く待たなくてはならないので、遠野に引き返します。 |
ところが、間もなく雨が降り始めてしまいました。
ちょっと遠野の町並みを散策…という雰囲気ではなくなってしまったので、一気に釜石まで進むことにします。
明日の天気予報も曇り中心。
どうなりますやら…
※本日の走行距離:434km … 詳細行程
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