2006・春の東北

5月3日

前日のうちに大曲まで来て宿泊したのは、今日、東北有数の桜の名所である角館を徘徊するためでした。
(角館での宿泊は、混雑を予想して最初から考慮に入れず)

少々早起きしてみると、天気もまずまずで、良好なお花見日和が予想できます。ということは、周辺道路も混雑必至。
さっそく支度して、宿を7時半に出発しました。


[photo:角館交通規制図]

気になるのは駐車場。
市街地中心部の駐車場は早朝から満車になる…と聞いていたので、事前に入手した交通規制図を参考にして、最初から市街地を少し外れたR46沿いの臨時駐車場に駐車することに決めていました。桜の見所まで少々歩くことになりますが、まぁ許容範囲でしょう。
ルートの方も、混雑が予想される市街地を通るR105直進ルートを避け、途中の「道の駅・なかせん」の交差点を左に折れ、先にR46に出てしまうコースを選択します。

もともと距離は20km少々しかありません。流れも普通で、8時少し過ぎに駐車場に到着しました。
まだ20台くらいしか駐車していませんでしたが、どうもこの時点で中心部の駐車場は満車だった模様。
R46の反対車線はやや渋滞気味で、それらのクルマは中心部から誘導されて来ている…と交通整理員の方が話していました。途中から県道ルートで正解だったようです。


[photo:古城橋からの桜並木]

まずはR46の古城橋から眺める、桧木内川の土手に広がる桜並木。
お花見ガイドの開花状況は昨日の時点で「咲き始め」でしたが、一見する限り満開です。良かった!

写真はダメダメですねぇ…この写真はCaplioRXで撮ったもの(若干補正あり)ですが、逆光気味の時はどうしても暗い写真に…


[photo:桧木内川土手の桜並木]

さっそく桜並木の下を歩きます。

昨日の北上展勝地と比べると、さくらのトンネルの天井が低いような…
頭のすぐ上で咲いているような感じです。


[photo:満開まであと一歩?]

桜並木の内側では、まだつぼみ〜咲き始めの箇所も見かけました。
実際には満開まであと一歩、8〜9分咲き…といったところでしょうか?


[photo:横町橋から眺める桜並木]


今度は下流の横町橋の上からの風景。

本当に見事な桜の行列。多くの観光客が訪れるのも理解できます。


[photo:武家屋敷通りとしだれ桜]

角館の桜は、桜並木だけではありません。
市街地中心部に残る『武家屋敷としだれ桜』も魅力の1つですので、そちらへ向かいます。

まだ9時をちょっと過ぎた時間ですが、人通りはものすごいですねぇ…


[photo:しだれ桜]

人とクルマが入り乱れ、かつカメラや携帯で写真を撮っている人が多数いるので少々混乱気味です。
(一部エリアは10時から歩行者天国なので、多少は緩和されるはず?)


[photo:桧木内川・桜並木カンバン]

この後、古城橋まで戻り、桜並木をさらに1往復したりして、およそ3時間を角館で過ごしました。

人出の多さは想像以上でしたが、それ以上に素晴らしい桜に出会うことができたのは貴重な体験だったと思います。

少々後ろ髪を引かれつつ、次の目的地を目指してR46を盛岡方面へ。
反対車線は、角館を先頭に6〜7kmは渋滞していたのではないでしょうか…


[photo:春浅き岩手山をバックに…]

険しい山岳区間を貫くR46(道路は走りやすいです)で県境を越え雫石町に下っていくと、途中で展望が開け岩手山がくっきりと!岩手県側は正に快晴で、絶好のドライブ日和。

雫石でr212に折れ、岩手山の方向に真っ直ぐに進みます。
途中で県道を外れ、開けた場所で雪の残る山並みをバックに1枚!
空の青さも素晴らしいですねぇ…

さらに岩手山の麓を周回するように高原地帯を駆け抜け、東北道滝沢ICの北でR282に出ました。この道を少し北上、西根町でr23に折れて進むと、午後のメインイベントが近づきます。


[photo:アスピーテライン・麓]

r23は別名『八幡平アスピーテライン』と呼ばれる山岳観光ルートです。
毎年GW直前に冬季閉鎖が解かれ、その後しばらくは除雪した道路の周りを雪の壁が囲む、大変珍しい光景を楽しむことができます。
春の東北にはめったに来られませんので、とても楽しみにしていました。

山岳区間に入って標高が上がっていっても、最初しばらくは路肩に僅かに雪が残る程度で「本当に雪の壁が出てくるのかな?」と不安になりますが…


[photo:雪の壁出現!]

冬季閉鎖区間の起点である八幡平ロッジを過ぎると、一気に雪の壁が出現!

すでに軽く2mは超えていますね…


[photo:雪の壁をバックに1枚…]

めったに出会うことのできないシチュエーションなので、雪の壁をバックに1枚…


[photo:アスピーテライン・雪の回廊]

更に標高が上がっていくと、だんだん回廊状態に。
高さは6〜7m程度あるのではないでしょうか?

空の青さはますます素晴らしく、本当に言うことナシ!ですね。


[photo:見返峠付近からの岩手山]

峠の駐車場は程々の混雑具合でした。でも風が強い!寒い!
いったんTシャツ+長袖の2枚着で外に出たものの、慌ててセーターを取りに戻ります…
峠からの眺めも良かったのですが、このあと駐車場を出て秋田県側へ少し下った場所の方が、さらにインパクトのある絶景が広がっていました。

その後アスピーテラインをさらに進み、結局R341合流点まで下り切ってしまいました。岩手県側の風景でお腹いっぱい?になってしまったからでしょうか、秋田県側はいま一つに感じたのは気のせいか…


[photo:八幡平樹海ライン]

さて、この先の予定は全く立てていませんでした。
しかし宿を盛岡に取ってしまった以上、そこまで戻らなくてはなりません。R341を田沢湖方面に戻るのは路面状況が不安だし、鹿角方面に進むのは平凡そうだし…
ならばアスピーテラインを引き返しちゃえ!というわけでUターン、来た道を戻ります。

途中の、泥湯で有名な後生掛温泉に立ち寄ることも考えましたが、大混雑を見て断念。
峠からはもう一つの山岳ルート・八幡平樹海ライン(r318)を使って山を下りました。こちらも同じように雪の壁が続くルートですが交通量が少なく、ノンビリ楽しむにはこちらの方がオススメかもしれません。


[photo:道端に咲く水芭蕉]

途中、路肩に湿地帯があるなぁ…と思っていたら、素敵な春の風物詩が…


[photo:岩手山を逆方向から…]

その先の東八幡平エリアで、またしても岩手山をバックに1枚!

ここで時刻ちょうどは16時。このあたりも温泉街で、ひと汗流しても良かったのですが、結局は前日の温泉リサーチで非常に良さげに感じた施設で入浴することに決めました。
平地まで下った所で往路で使ったr23に戻れば、後は来た道を完全逆走。
再度気分良く岩手山麓の高原道路を快走します。

目指す温泉の入口、実は往路で見つけていたので迷うこともありません。
r212からUターン状に右折、山道を約10分程度、網張スキー場のやや南が目的地です。


[photo:ありね山荘]

今日の温泉は、網張温泉『ありね山荘』。
(他の網張温泉の施設とはちょっと離れた場所にあるので注意が必要です)

いやぁ、良いお湯でしたねぇ…
硫黄系の温泉は青っぽい乳白色で、匂いもかなり感じます。硫黄ガスの濃度が高くなり過ぎないよう、浴室への扉は開放が明記されているほどで、もちろん源泉掛け流し。

しかも開放的な大きな窓からは、雫石方面の景色が一望できる最高のロケーション。
近くにあったら通い詰めそうな、最上級の施設でした。

ありね山荘で小1時間過ごしたので、ちょうど良い時間です。
r212で雫石へ、そこからR46で盛岡へ。
盛岡IC手前から混雑が始まり、最後は渋滞してしまいましたが、19時半に盛岡市内の宿に到着しました。

盛岡では本場の冷麺などを…と考えていたものの、宿は市街地の外れで回りにお店がありません。
しかもクルマが出せない状態になってしまったので、やむなく徒歩で出動し、20分近く歩いた末にたどり着いたお店で冷麺を食べることに。
食堂だか焼肉屋だかハッキリしないお店で、混雑していたので出てくるまで45分も掛かった冷麺は…ノーコメントの味でした。

今日の宿は電話もモジュラージャック接続ではなく、有線の通信環境は全滅。Blogをモバイル更新した以外は、情報収集は特に行いませんでした。
(部屋も狭いのに、宿代は一昨日・昨日よりも高いんだよなぁ…)
ただし宿だけは不安があったので、今晩の時点で山形の酒田市に押さえてしまいました。そこまでは毎度の行き当たりばったりで進むつもりですが、酒田まで距離がありますし、移動中心の1日になるでしょう。
まぁ、桜とアスピーテラインを訪れたことで、春の東北に来る目的はほぼ達成したようなものですが…


今日の走行距離 : 300km … 今日の行程表

5月4日に続く

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